伝承によれば、稲荷にはお辰狐と言われる琴を得意とする風流狐がおり、都人はその琴の音に聴き惚れ、琴を奏でる刻は月も星も雲も走らせたという。また、境内に祀られる福石大明神の伝承では、御辰稲荷を深く信心する妻が百日参りの満願の日に真っ黒い石を御辰稲荷から授かり、その妻は女の子を産み夫婦は幸せになった。それが人々の間に伝わり、真っ黒な石を持ち、福石大明神に幸運を祈願すれば願いが叶うという。