上賀茂神社の境内を流れるならの小川が明神川と名を変えて東に流れ出る。その明神川に沿って上賀茂神社の神官たち(社司と氏人)が暮らした屋敷である「社家」が建ち並んでいる。これが上賀茂神社の東側に築かれた室町時代からの門前集落(社家町)で2.7haが国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。妻飾り社家主屋とこれを囲む土塀や瓦葺きの門、さらには庭園や樹木が静寂な環境を生み出している。社家は川に架けられた橋を渡って門を開きなかに入る独特の構造で、明神川の川の水は庭に取り込まれている。社家の内でも「西村家別邸」だけは一般公開されていて、庭園や家屋を見学することができる。
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